“ストレスフリー”が生んだ、心にゆとりのある暮らし “ストレスフリー”が生んだ、心にゆとりのある暮らし

WE LOVE THIS HOUSE

“ストレスフリー”が生んだ、
心にゆとりのある暮らし

#018 U邸 ✕ 田尻木材 長野県 長野市

#NAGANO

MEAS×新建ハウジング

住まいに愛着をもつ住まい手とつくり手を取材する「WE LOVE THIS HOUSE」。

今回訪ねたのは、善光寺の門前町として栄え、山々と清流に囲まれた長野県長野市。この地で暮らすUさん家族(ご夫婦38歳・長男5歳・次男3歳)の住まいは、無垢の木の温もりに包まれた、延床面積126.90㎡の二階建ての家。

『ゆったり過ごせる家にしたい』という想いのもと、家事動線や収納計画がじっくりと考え抜かれています。打ち合わせの思い出から完成後の暮らしまで、Uさん家族と、家づくりのパートナーである『田尻木材』の丸山稜太さんにお話を伺いました。

WE LOVE THIS HOUSEイメージフォト

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Uさん宅は、国宝・善光寺から徒歩圏内ながら驚くほど静かな立地。少し山に入ると、戸隠神社の杉並木など、自然豊かなスポットも点在。長野市中心部は雪が少なく、雪かきは年に4〜5回程度。

“家を売る”ではなく、
“家づくりに寄り添う”

家づくりのパートナーに田尻木材を選んだ理由を教えてください。
奥さん:家を建てるなら、大手のハウスメーカーよりも自由度の高い地域の工務店さんがいいと思っていました。

これまでは“住宅会社=営業が強そう”というイメージがあって少し構えていたのですが、田尻木材さんのホームページでオーナーアンケートを見ているうちに、その印象が変わりました。どのご家族も自分たちのペースで家づくりを楽しんでいて、『ここなら安心してお願いできそう』と感じたんです。

実際に相談に行ってみたら、まったく押し売りのような感じがなくて。むしろ『じっくり考えましょう』 と言ってくださって、こちらが前のめりになるくらいでした(笑)。

丸山さん:僕たちは“相性”を大事にしています。家を“売る”というより、“一緒につくる”という意識です。結婚相手を選ぶように、お互いに『いいな』と思える関係でなければ、その後の長いお付き合いもうまくいかないと思うんです。だからこそ、焦らず、きちんと向き合うことを心がけています。

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「庭の植栽をお願いした園芸屋さんに『おうちどこで建てたんですか?かっこいい!』と褒められました」と奥さん。田尻木材と伝えると「こういう感じも造るんですね」と驚かれたそう。

旦那さん:あとは、カバザクラの無垢床にも惹かれました。無垢材って高価なイメージがあったので、それが標準仕様なのはすごいと思いました。実際にモデルハウスで見せていただいたら、質感が本当に良くて。我が家もひと夏越しましたが、今もサラサラで気持ちがいいです。

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床でゴロゴロする長男。「夏は寝転がるとひんやりして気持ちいいんです」と奥さん。無垢材の心地よさを、子どもたちも全身で楽しんでいる。

丸山さん:皆さんのライフスタイルに合わせて好きな素材を選んでほしいと思って、なるべく選べる幅を広げています。もともとうちは材木屋なので、木の良さも知ってほしいですし。無垢の木は、時間が経つほど艶や風合いが増していき、小さな傷も“味”になる、育てる素材なんです。

設計も現場も一丸となって、
理想の暮らしをかたちに

家づくりの最中、特に心に残っている出来事を教えてください。
旦那さん:外観のパースを⾒せてもらったときは、本当に驚きました。『ツートンがいい』と軽く伝えただけなのに、僕たちの好みを完璧に捉えたデザインで。瞬時に『この家を建てたい!』と思いました。

奥さん:設計士の山口さんが、私たちの好みや言葉にならない感覚までくみ取って提案に落とし込んでくださったんです。外壁を選ぶときも、パースの色味と照らし合わせながら一緒に悩んでくれて。打ち合わせのたびに、どんどん理想の形が見えていくのが楽しかったです。

丸山さん:Uさんご夫婦はとても勉強熱心で、表面的なやりとりだけではなく、『もっとこうしたら良くなりそう!』と話がどんどん深まっていきました。設計担当の山口も『すごく楽しい家づくりでした』と話していましたね。

僕たちは“売りたい家”ではなく、“住みたい家”を建てています。だからこそ、家の話だけでなく、趣味や休日の過ごし方、好きな色までヒアリングします。『こういう趣味があるなら、こういうスペースがあると喜んでくれそう』、『こういう色が好きならこの色の組み合わせが良さそう』など、日々アンテナを張りながら家づくりに取り組んでいます。

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防火地域のため木材が使えず、窯業系サイディングで木目調の仕上げに。異なるデザインを組み合わせてメリハリをつけた。打ち合わせ時の模型は子どもたちのお気に入り。「『あれ見たい!』とせがまれます。『ここがあの場所だよね』と話すのが好きなんです」と奥さん。

Uさん家族は、工事中もよく現場に通われていたそうですね。
奥さん:子どものお迎え帰りに、よく見に行かせていただきました。

丸山さん:うちは着工式を行うのですが、お施主さんと大工さんとの顔合わせの場にもなっています。工事が始まる前に直接お話しすることで、お施主さんに気軽に現場へ足を運んでもらえたらと思っています。

奥さん:我が家は棟梁の吉田さんがほぼ一人で建ててくださいました。完成すると見えなくなる構造の話を詳しく教えてくださったり、家具を置くスペースを細かく測ってくださったり、いつも嫌な顔せず、本当に親身になって寄り添ってくださいました。だからこそ、工事が終わるのは少し寂しかったですね。

旦那さん:上棟式では、子どもをクレーンに乗せてくださったり、基礎と柱をつなぐ金具のネジ締めも一緒にさせてもらったり。息子は今でも『楽しかった!』と話しています。

ワンオペを助ける、
ゆったり過ごせる家づくり

家づくりのテーマは何でしたか?
奥さん:“ゆったり過ごせる家”をテーマにしました。空間的な広さやゆとりの意味でも、気持ち的にストレスが少ないという意味でも、どちらも大事にしたいと思いました。家族みんなで楽しく過ごす時間を大切にしたい、家事をスムーズに行いたいという気持ちが大きかったです。

家づくりにおいて、特に大変だったポイントを教えてください。
奥さん:⾃分と向き合う作業が、楽しくもあり、⼤変でもありましたね。夫が単身赴任で平日はワンオペなので、いかに楽に、散らかりにくく動けるかをシミュレーションしました。『リビングに外のものを持ち込まずに済ませるには?』、『お⾵呂へ⾝軽に行くには?』など、細かい場⾯を想定したり、⾃分がストレスを感じる場⾯を思い浮かべながら、収納の位置やサイズを考えたり。少しでも快適に過ごせるために考え抜きました。

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キッチンカウンターの裏側は収納を兼ねた棚に。ティッシュやカトラリーがすぐ取れて配膳もスムーズ。手元が見えないようカウンターは高めに設計した。

日々の風景が思い出に変わる、
お気に入りの場所

自宅の中で、特に気に入っている場所を教えてください。
奥さん:どの空間も満⾜度が⾼いので絞るのが難しいですが、あえてひとつ挙げるなら“ゆったり”を最も実現できたLDK+⼩上がりです。小上がりに壁をつけないことで実質20畳以上の空間になりました。白壁に広い窓、ハイドア仕様で、視覚的にも広く見えるよう工夫してあります。キッチンからLDK全体をまっすぐ⾒渡せるので安⼼感もありますね。

小上がりスペースは今、キッズスペースとして活躍中です。ヒーロー戦隊シリーズが好きな⼦どもたちのステージになっていて、本棚のあるテレビ裏を舞台袖にして登場し、LDKを駆け抜けるなど、毎日楽しそうに遊んでいます。そんな姿を見るたびに、『この家を建ててよかったな』と感じますね。

旦那さん:僕も一番のお気に入りは、家族が集まるLDKと小上がりです。あとは、広めに設けてもらった玄関も気に入っています。靴のコレクションをすっきり収納したいという希望を叶えてもらいました。趣味のウィンタースポーツのウェアや冬場のコートを掛けられるアイアンバーもつけてもらって、本当に便利です。

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今は舞台袖としても活躍しているテレビ裏には本棚が。「お父さんの漫画も、子どもたちが大きくなったら読んでくれたらいいな」と旦那さん。小上がりの押し入れは扉を外してオープン収納に。人工芝を敷いて見栄えもばっちり。天井に埋め込んだロールスクリーンを下ろせば、簡単に空間を仕切ることができる。

朝・昼・夜のなかで、特に好きな時間を教えてください。
奥さん:朝です。寝室を出ると⾼窓から東の空が⾒えるんです。季節によって朝日が昇る位置が少しずつ変わるので、そこから季節を感じられます。『今日は晴れてるね。学校でプールできるかな?』、『雨だから長靴だね』など、子どもたちとの会話が生まれるのもうれしいです。

旦那さん:僕は夜も好きです。外の植栽を照らすダウンライトの光が、小上がりや玄関の地窓からもれて、その景色を見ると一日の疲れが癒やされます。

丸山さん:あえて植物がよく見える低い位置に窓をつけて、“暮らしの中の外”を楽しめるように工夫しました。そういう小さな積み重ねが、豊かな暮らしをつくると思っています。

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2階の高窓は周囲の建物と目線が合わない高さに。1階北側には小上がりと玄関に地窓を設け、光と緑を取り込んだ。「この窓のおかげでかなり明るいですし、緑に癒されます」と旦那さん。

“暮らしやすさ”が、
家族の“幸せ”をつくる

ここに住み始めてから、日々のライフスタイルにはどんな変化がありましたか?
奥さん:家事を⾯倒と感じる場⾯がぐんと減りました。たとえば、ランドリールームでの洗濯は洗う→しまう動線がスムーズで、効率的にこなせるようになりました。こだわって選んだアクセントクロスも気分を上げてくれます。

掃除についても、ロボット掃除機をフル活用できるよう、極⼒床にモノを置かないように収納を計画的に作ったので、掃除機がけの時間が不要に。外出中に掃除が終わっていて、帰宅すると床がピカピカなのはとても気持ちがいいです。

家族全体では、⽣活にメリハリがつきました。小上がりを子どもの遊びスペースと割り切ってからは、どれだけ散らかっていても気にならなくなりました(笑)。家全体が片付けやすい構造になったことで、リビングが散らかりにくく、来客前の片付けもラクに。『私でもスッキリした状態を維持できるんだ』と⾃信が持てて、家のことに前向きに取り組めるゆとりが⽣まれました。

旦那さん:妻が言うように、暮らし全体の質が上がりましたね。以前は『服をしまう場所が足りない』、『靴を磨く場所がない』など、小さなストレスを感じていましたが、それが全部なくなって、本当に快適です。

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約3畳のランドリールームには洗濯バーを2本設置し、洋服と布団を同時に干せる仕様に。専用シンクは子どもたちの汚れ物を洗うのに重宝。隣の部屋にウォークインクローゼットを配置することで、リビングに洗濯物が散らかることもなく、片付けがスムーズに。

このマイホームを舞台に、どんな未来を思い描いていますか?
奥さん:ありきたりですが、家族みんなが笑って快適に過ごせるといいなと思います。最近は⼦どもたちがお⼿伝いに興味を持ち始めて、⼀緒に洗濯物を⼲したり、料理をしてくれるようになりました。これからはおうちキャンプや庭遊び、ガーデニングにも挑戦してみたいです。きっと“家族みんなで”を楽しめるのも今のうちですもんね。

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おやつの準備をお手伝いする兄弟。対面キッチンなら子どもたちと会話しながら作業でき、配膳もスムーズ。キッチンからLDK・小上がりまで一直線に見渡せる間取りは奥さんのこだわり。

旦那さん:僕の一番の願いは、早く単身赴任を終えて、家族と一緒に暮らすこと。子どもたちの成長を身近に感じつつ、子どもたちが自立したあとも安心して帰ってこられて、ほっとくつろげる家にしていきたいと思います。夫婦だけの暮らしになったら、善光寺やその周りを散策したり、おいしいお店を開拓するのも楽しみです。家の中も、小上がりが遊び場ではなく、くつろぎスペースになったり、寝室になったり。家族の成長に合わせて形を変えながら、これからも自分たちらしくこの家を育てていきたいです。

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「家そのものだけではなく、家族の暮らしや日々の過ごし方にまでじっくり思いを巡らせることができて、とてもいい家づくりができました!」と奥さん。

 文:北居る奈
写真:田中誠

VOICE FROM HOMEBUILDER

住宅会社の多くは「こんな家です」という“商品”を“売る”といった感覚で家づくりをしています。私たちにも商品はありますが、おそらく業界でもかなり選択肢の幅が広いほうだと思います。なぜなら、家を“売る”のではなく、『これが一番 自分たちらしいね』と感じてもらえる家を、一緒に“つくる”ことを大切にしているから。そしてもう一つ 、特殊な工法や素材はあえて使いません。ベーシックな木造在来工法と、誰でも手に入る材料だけ。それは、もし私たちがいなくなっても、メンテナンスで困らないようにするため。信頼してくださったお客様に、二重のご迷惑をかけたくないんです。私たちはこれを“お客様にとってのNo.1を目指した家づくり”と呼んでいます。(田尻木材 田尻 博巳さん)

田尻木材株式会社

https://www.siawaseya.net/

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創業115年、“幸せになるための家づくり”をこれからも

明治43年創業、長野県長野市を拠点に110年以上の歴史を刻む地域密着の工務店。住宅ブランド『しあわせや』として、“家は幸せになるためにつくるもの”という想いを原点に、地域に根ざした家づくりを行っている。特殊な工法や希少な素材に頼らず、“誰がきても、いつまでも、修理できるベーシックな工法”で、将来まで安心して住み続けられる家をつくる。職人との信頼関係も厚く、お客さまとの心温まるエピソードが数多いのも同社の特徴。感謝祭やマルシェの開催、学校への職業体験協力など、地域とのつながりを大切にしながら、家づくりを通して“人の輪”を育む。

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VOICE FROM MEDIA

家事が苦手だから、どうすれば楽に暮らせるか——ランドリールームの動線、ロボット掃除機のために床にモノを置かない工夫、散らかっていい場所と決めた小上がり。その一つひとつが、奥さんの平日ワンオペの日々を静かに支えています。取材中、「私でもスッキリを維持できるんだと自信が持てた」とほほ笑む奥さんの姿が印象的でした。“ゆったり”とは、広さのことだけではない。暮らしの中に生まれる、小さな余白のこと。朝、高窓から差し込む光を見ながら「今日は晴れてるね」と子どもたちと交わす会話。引っ越しを機にテレビを消すようになった食卓で、向き合って食べるごはんの時間。夜、ダウンライトに照らされた植栽を眺めながら、一日の疲れをそっとほどく——そんなささやかな日々の幸せが、この家には息づいていました。

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